うつの経緯③ 心療内科での診察
こんばんは。かめと申します。
前回は右往左往病院巡りをしたことを書きました。
今回は、病院巡りの末に辿り着いた心療内科での診察について書こうと思います。
心療内科とはどのようなところで、一体どのような診察をされるのでしょうか?
************************
すぐに予約のできる心療内科を見つけた僕は、受診前に診察で何を言おうかを考えていました。
下手にすべてを伝えてしまうと、すぐにうつ病と判断されてしまうかもしれないと思ったからです。
診察日当日、電車を乗り継ぎ、いざ心療内科へ。
受付をすませ、まずはアンケートをもらいました。
最近2週間の心身の状態に関するアンケートです。
各項目に点数がついていて、その合計点数を出すようなタイプのものでした。
インターネットで調べていたときによく出てきた、うつ病セルフチェックと同じような内容でした。
どうせ点数が高いほうがうつ病と判断されるんだろうなとは思いながらも、ここまできてうそを書いても意味はないので、素直に点数をつけました。
案の定、高得点を叩き出しました。
その後待合室でしばらく待つことに。
しかし予約の時間を過ぎても全然待合室の人数が減りません。
心療内科は患者さんによっては時間がかかる場合もあるため、予定よりも診察時間が遅れることがよくあるそうです。(そういう旨の貼り紙がありました。)
やっと名前が呼ばれ、まず初めに助手の看護師さんに15分ほどかけて大まかな話を聞いてもらいました。
仕事が大変だったこと、何もできなくなったこと、知らない場所で寝ていたこと、頭痛が酷いことなどなど。
事前に何を伝えるべきかを少し考えていたので、明らかなうつ病と思われないように、言葉に気をつけながら一通りを話しました。
その後もう一度待合室で待ち、しばらくしてまた名前が呼ばれて診察室へ。
やっと先生による診察です。
診察室の中へ入ると、先生はヨレヨレのおじいちゃんでした。
先ほどの看護師さんのメモを見つめ、目を細めて頭を抱えていました。
え…?何か変なことでも言ってしまったか…?といきなりらとても焦ったことを覚えています。
しかしその先生は、普通に喋るときにも癖のように頭を抱えながら話している方だったので、すぐに焦りは消えました。まぎらわしい。
むしろ、頭を抱えて悩みながら接してくれる方だったので、好感はもてました。(若干の頼りなさはありましたが。)
元気よくハキハキした感じで話されても、心を病んでいる状態の人には、それだけで辛いものがあると思います。
こういう人が心療内科の先生になるんだなぁ、と思いました。
アンケートとメモをもとに、いくつかの質問をされました。
聞かれたこととしては、
・発症までの経緯(主に仕事のこと)
・何が辛いか
・死にたいと思うか
・家族構成
・これからのこと(主に仕事を休めるか)
主にこれらのような内容でした。
(気力がなかったので正直あまり覚えていません…。思い出せる限りを思い出しながら書いています。)
そしていよいよ先生の口から診断結果が伝えられました。
診断結果は「軽いうつ病」
いわゆる重いうつ病の一歩手前で、脳内の伝達機能が低下しているから、薬を飲み最低でも1ヶ月以上は休みなさい、とのことでした。
明らかに仕事での圧倒的な過労とストレスが原因なので、そんな仕事はやめちゃえば?と言われました。
軽いとか重いとか曖昧だなぁとは思いながらも、軽いと言われ少しほっとした自分がいました。
仕事をやめちゃえば?という言葉には少しイラッとしましたが、イラッとする気力もなく、客観的に見たら当たり前だよなと冷静に受け止めていました。
しかし仕事についてはすぐには割り切ることはできませんでした。
クリティカルな仕事は終えて一旦は休める状況でしたが、まだまだ自分にしかできないやりかけの仕事がたくさんあり、先延ばしにしている状況であることも事実。
いま考えれば、あのときは仕事をどうしよう?ということばかりを考えてしまっていました。
まったく頭が動かずパソコンも見れない状態にも関わらず、休みながら在宅で、調子のいいときにやれることから少しずつでも仕事をしなければ!と考えていたのです。
先生にもその旨は一応伝えると、案の定極力やってはいけないとは言われました。
(実際その後もまったくできませんでした。)
薬については、いわゆる抗うつ剤を処方されました。
脳を落ち着かせ、リラックスさせるような働きをもつ薬でした。
次に、診断書は必要かと聞かれたので、必要はありませんでしたが一応もらうことにしました。
おそらく一般的な企業の会社員は企業内で色々な手続きをするために診断書が必須になるようです。
また、医療費の軽減措置などの各種制度の手続きの際にも診断書は必要になります。
このときは何も知りませんでしたが。
先生が診断書を書いている様子を見ていると、診断名の欄には「適応障害、うつ状態」と書かれていました。
口頭では「軽いうつ病」と言われましたが、詳しくは「適応障害とうつ状態」と判断をされたようでした。
適応障害とは、明らかな原因があり、その原因から遠ざかることでうつ状態が比較的早くなくなっていくものを指すそうです。
この診断書を見て、うつ病ではないと判断されたんだな、と安心しました。
しかし、非常に悪い状態であることに変わりはないので、いざ診察が終わった後にはさらに疲れていたこともあり、正直何でもいいや、と思っていました。
診断書は2、3分ほどで走り書きをされた紙切れ1枚ですが、1500円くらいしたので(後で知りました)、とくに必要がなければもらわなくてもよかったかもしれません。(もらわないほうがいいということではありません。)
(うつにまつわる病名や判断のされ方、それを取り巻く状況については、後日のブログで詳しく個人的な考えをまとめようと思っています。)
最後に、性格分析のアンケートをさせられました。
50問くらいの項目があるやたら長いアンケートでした。
アンケート結果は次回の診察の際に告げられたのですが、ざっくりいうと、
あなたは優しく気を遣い、自由奔放さが小さい性格なので、ストレスを溜め込んでしまう。だから自由奔放さを高めなさい。
ということでした。
そんなことは、言われなくてもわかっている。性格なんて変えたくても簡単には変えられません。
というか、それができてればこんな状態になってないじゃんか、と…。
さて、心療内科でのドキドキの診察を終えて一息ついた後の正直な感想としては、「案の定だった」ということでした。
アンケート内容もしかり、過労だとか、仕事をやめたほうがいいとか、自由奔放さを高めなさいとか、、、大体のことは、まぁそうだよな、と思ってしまいました。
なので裏を返すと、
「考えすぎはよくない」
ということだと思います。
と言っても、どうしても冷静でなくなり考えすぎてしまうのは仕方がないことだと思います。
自分は冷静だと思っていても、いま思うと冷静じゃなかったんだと思います。
深入りはよくないとはわかりながらも、スマホでめちゃくちゃ調べたりもしていました。
それでも結果は「案の定」
良くも悪くも気が抜けました。
自分は心療内科を受診して、果たして本当に、うつ病と言われたくなかったのか?本当はうつ病と言われてほっとしたかったのではないか?
それは今でもわかりません。
心療内科に行くまでの状態になっている人は、どれだけ考えても冷静な判断をできている可能性は低いんじゃないかと思います。
大事なのは、結果が自分の考えと合っていても合っていなくても、自分がどんな状態であるかを客観的に見てもらうことであり、その機会を設けること。
そのためにとりあえず心療内科へ行くというのは、選択としては間違ってはいないと感じました。
そんなこんなでついに心療内科を受診してしまった僕は、良くも悪くもそこからさらに状態が悪化していくことになります。
次回は僕の逃亡生活について書こうと思います。
つづく
※記事の内容は、あくまで個人的な知見です。